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執筆者の写真星 和真

【ギャラリー巡記 2022/11/05】

更新日:2022年11月11日


お晩です。


11月になり外は一段と寒くなってきましたね。

皆さまはいかがお過ごしでしょうか。



実は先日、ある方々の絵を見るためにバイト後東京へ向かいました。今日は二人の作家さんをご紹介していきたいと思います。長めの文です。



THE LOOP GALLERYへ


まずは東京メトロ、虎ノ門駅。

ビルが立ち並ぶ中に今年出来たばかりのTHE LOOP GALLERYへ向かいました。ここで開催されている土井沙織さんの個展「門は開かれたり」を拝見しました。




実は土井さんは僕が通った大学の先輩に当たる方です(日本画コースの先輩です)。入学した時には既に卒業されていていましたが、その活躍ぶりは当時から知っていました。





学生時は実物を見る機会がなく、初めて絵を観たのは社会人になってからです。

写真などからも強烈な印象であることは知っていましたが、実物はそれ以上のものを感じました。







今回の展示は全て新作とのことです。どれも素敵な作品ばかりですぐにその世界に引き込まれました。



土井さんの絵からはいつもスケールの大きさを感じさせられます。それは芸術とかアートといった枠では括り切れないものです。


白い壁に展示されているのにも関わらず、どこかの洞窟に迷い込んでしまったかのような感覚でした。




愛嬌のある動物たちや人、


黒を基調とした色の世界、


まるで壁画のような絵肌…。


それらが絶妙な具合で絡み合い、独特な世界を醸し出していました。特に大きい絵は圧巻です。こちらが飲み込まれてしまいそうになります。








今回、個人的に好きだったのはこちらの作品。





イイですね…。最高です…。

まるで全てを見透かされているかのようです。



こちらの作品も





スケール感や世界観などは僕も影響を受けている面があります。


学生時代からの憧れの先輩であり、作家さんです。

また展示があれば絶対見に行こうと思います。













アーツ千代田3331へ

次に向かったのは同じ東京メトロ、末広町駅。

学校を改修して作ったアートセンターであるアーツ千代田3331に向かいました。建物の中は学校の教室を利用し多くのギャラリースペースになっていてそこで展示が行われています。その中のアキバタマビ21で行われていた「ao」という展覧会に参加されいる鈴木初音さんの絵を拝見しました。




鈴木さんはSNSでほんと最近知った作家さんです。

写真で見たとき、淡い色彩で描かれた絵がとても印象に残りました。ネットで調べてみたところなんとご自分で絵に使う材料から調達し、支持体や絵具を作って描いているということです。“これは実際に見に行かなくては!”と思ったところ、偶然この展示がされていました。








鈴木さんは絵を描くという行為を自然の循環の中に当てはめることを試みているそうです。


貝殻や自身で育てた植物から絵に必要な素材を作り、それを画材として描く。それを知っただけで僕は脱帽しました。


“循環”というキーワードは土の本を読んだ際に強く感じるようになりました。しかし、それを絵で試みている方が同世代でいるとは驚きです。それは実際絵にも現れているように感じました。




モルタルを素材とした柔らかい色の絵肌を見ていくと、そこには植物や人のようなシルエットがゆっくりと浮かんできました。まるでそこに何か物語が紡がれているかのようです。斜線状に削り取られた絵肌からはさざなみが聴こえて来るようでもありました。






中でも印象に残ったこちらの作品。

まるで大きな卵、または細胞を想起させます。




楕円の中には人や人魚、植物たちが軽やかに描かれていました。







私たち人も細胞の集まりであり、自然や生命の循環の一部なのだ。


そう思わされる絵です。




かつて、海洋生物学者レイチェル・カーソンは人間は地球の神でも支配者でもなく自然の循環の中の一部にすぎないということを訴え続けました。



鈴木さんの絵にはまさにカーソンが述べた生命の循環の世界が広がっているように思えてなりませんでした。






まとめ

今回ご紹介しました土井沙織さん、鈴木初音さんは僕の激推しの作家です。是非機会があれば見てみてくださいね。流行りに乗って大きな展覧会や美術館に行くより必見だと思います。



表現の方法は異なるお二人。

しかしそこには芸術やアートの枠では語り切ることができない世界が広がっていました。僕はそんな作家さん達と同じ時代を生きているのが幸せです。

そして、自分もそんな絵を描きたいと強く思わされました。



今回ご紹介しました展示は以下の日程でご覧になることができます。

THE LOOP GALLERY 「門は開かれたり」土井沙織さん 個展 会期:2022年10月28日〜11月15日 ※日月祝休館 開館時間:11:00〜18:00  詳細:https://www.instagram.com/theloopgallerytokyo/

アキバタマビ21「ao」 会期:2022年10月28日〜11月27日 ※火曜休場 開館時間:12:00〜19:00(金・土は20:00まで) 参加作家:梅原義幸 鈴木初音 高橋ヨシ 木下理子 プーカリン 高橋美乃里 キュレーター:田坂和実  詳細:http://www.akibatamabi21.com/

本当はもう一人の作家さんの個展にもお伺いしたかったのですが、下北沢だったので今回は断念。日を改めます。気になった展示や作家さんがいればまたご紹介していこうと思います!




長くなってしまいましたが読んでいただきありがとうございました!


外はだんだんと寒くなっています。

風邪を引かないようお身体に気をつけてお過ごし下さいませ。



それでは今日はこのあたりで👋

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